呼吸機能検査
※ 肺が正常な拘束性障害を診たら,神経筋疾患を疑う
※ 原因不明の咳など結核が否定できない時や,入院中など再現性が乏しいと考えられる時の呼吸機能検査はお勧めしない.検査技師が結核曝露されたり,通常より悪い結果が出たりする.
FVC:最大量の吸入を行った後の強制呼気量
FEV1:FVC測定時の初めの1秒の呼気量
1秒率(FEV1%)=1秒量(FEV1)÷努力肺活量(FVC)×100
%1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100
<著作権の関係で図を載せられません>
拘束性換気障害
%VC(肺活量の予測値に対する割合)が80%未満.
肺線維症,無気肺,神経筋疾患など.
閉塞性換気障害
1秒率(FEV1.0% (G))が70%未満.
気管支喘息,COPD,異物など.
拡散障害
肺拡散能(DLCO%),DLCO/VAが75%未満.
VA:肺胞換気量
DLCO/VAは肺気腫は著明に低下,間質性肺炎は軽度低下.
COPDなど閉塞性疾患ではair trappingのためVC>FVCがみられる.健常者ではAir trapping index [(VC-FVC)/VC]?100 が5%以下.
フローボリュームループ
<著作権の関係で図を載せられません>
ループが下に凸や,V(・)50, V25の低下(特にV50/V25>4)は末梢気道閉塞を示唆する.
上気道狭窄ではピークが消失する.
【参考文献】
1. 日本呼吸器学会肺生理専門委員会. 呼吸機能検査ガイドライン-スパイロメトリー、フローボリューム曲線、肺拡散能力-. 東京: メディカルレビュー社; 2004