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カテゴリ:肺循環( 4 )

肺動静脈瘻

チアノーゼ,多血症,ばち指,脳膿瘍,奇異性塞栓など.常染色体優性遺伝のRendu-Osler-Weber病の合併が多い.治療は外科的切除やカテーテル塞栓療法.
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by respiresi | 2015-04-23 01:21 | 肺循環 | Comments(0)

肺分画症

繰り返す肺炎・血痰,心不全,肺高血圧など.肺葉外分画症では合併症があれば手術適応で,肺葉内分画症では二次感染が多いため無症状でも手術適応.
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by respiresi | 2015-04-23 01:21 | 肺循環 | Comments(0)

肺塞栓

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症状は血痰,胸痛,急激な呼吸困難,失神.
① Homan's sign(足首を背屈させふくらはぎが痛む),胸部XPは心拡大や右肺動脈下行枝の拡張だが正常のことも.造影CTの肺動脈内血栓で確定診断.D-dimer 1μg/ml以下で肺塞栓は否定的(陰性的中率 98%)
② 肺換気血流シンチ,肺動脈造影,ECG・心エコーで右心負荷,単純CTで末梢肺動脈の狭窄やmosaic perfusion,下肢静脈エコー,下肢・骨盤造影CT,BNP,心筋トロポニン.
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診断がついたら,まずヘパリン80単位/kg iv.
循環器科にヘパリン持注(18単位/kg/hでAPTT1.5~2倍を目標),ワーファリン(PT-INR 2~3を目標),血栓溶解療法,カテーテル治療,DVTで下大静脈フィルター,重症例でPCPSの適応について相談する.

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by respiresi | 2015-04-23 01:19 | 肺循環 | Comments(0)

肺高血圧症

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ガイドライン
ガイドラインは循環器科学会から出ている.

右肺動脈下行枝18 mm以上,MCTD,SSc,SLEでは肺高血圧症を疑う.安静時の平均肺動脈圧25 mmHg以上で肺高血圧症.

肺高血圧症の臨床分類 (Dana Point分類2008年)
1. 肺動脈性肺高血圧症(PAH:Pulmonary Arterial Hypertension)
特発性(IPAH:Idiopathic Pulmonary Arterial Hypertension)
遺伝性
薬物・毒物誘発性
各種疾患(膠原病,HIV,門脈圧亢進症,先天性シャント性心疾患,住血吸虫症,慢性溶血性貧血)に伴うPAH(APAH:Associated with PAH)
新生児遷延性肺高血圧症
1’.肺静脈閉塞性疾患/肺毛細血管腫症
2. 左心疾患による肺高血圧症
3. 呼吸器疾患および/または低酸素血症による肺高血圧症
4. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH:Chronic Thromboembolic Pulmonary hypertension)
5. 原因不明および/または複合的要因による肺高血圧症

【まずコレ】

採血(一般・生化学・BNP),心電図,胸部XP,心エコー

【さらに精査するとき】

右心カテーテル,抗核抗体,抗RNP抗体,抗Scl-70抗体,抗DNA抗体,HIV抗体,D-dimer,ループスアンチコアグラント,抗リン脂質抗体,抗カルジオリピン抗体,プロテインC,プロテインSATⅢ,BNP,免疫グロブリン,甲状腺機能.



WHO肺高血圧症機能分類

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肺高血圧症の診断・鑑別
症状は全身倦怠感,失神,浮腫,胸痛など.聴診でⅡp亢進,収縮期雑音.
膠原病肺は線維化が軽度でも肺高血圧があることがあり、out of proportionという.

(著作権の関係で図表は 日本循環器学会. 肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_nakanishi_h.pdf  を参照)

一定基準を満たせば医療給付の対象となるので特定疾患の申請を行う.

心エコーによる収縮期肺動脈圧の推定
収縮期肺動脈圧=TR-PG+右房圧=4V2+5
三尖弁逆流流速:V
右室-右房圧格差:TR-PG=4V2
右房圧:5~10 mmHg.
TRPG 31~36 mmHg以上で肺高血圧を疑うが,エコーによる推定は個人差がある.

ECGの右室負荷所見
右側胸部誘導の陰性T,V1でR/S>1,右脚ブロック.
aVR, V1, V2でR波増高,Ⅰ, aVL, V3~V6で深いS波.

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断
① 肺換気血流シンチで換気分布異常がなく,肺血流分布異常が6ヶ月以上変わらない
② 右心カテーテル検査で肺動脈楔入圧正常で,肺動脈平均圧 25 mmHg以上


特発性/遺伝性肺動脈性肺高血圧症の治療
予後は良くない.正常範囲への降圧や予後改善を目標とするが,内服だけではなかなか難しい.

ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害薬
シルデナフィル(レバチオ)
副作用は頭痛で,ベラプロストやエポプロステノールとの併用で多い.バイアグラと同成分.単剤で平均肺動脈圧降下2.1 mmHg.
タダラフィル(アドシルカ)
副作用は頭痛で,他剤との併用時に多い.単剤で平均肺動脈圧降下4.3 mmHg.

エンドセリン受容体拮抗薬
ボセンタン(トラクリア)
副作用は顔面紅潮,肝障害.PDE-5阻害薬の血中濃度低下あり.単剤で平均肺動脈圧降下1.6 mmHg.
アンブリセンタン(ヴォリブリス)
ボセンタンよりも肝障害が少なく1日1回投与で良い.副作用は浮腫.単剤で平均肺動脈圧降下5.2 mmHg.
マシテンタン(オプスミット)


Ca拮抗薬
血管反応試験陽性の場合に試みられるが,陽性率10~20%で,近年は行わないことも多い.

PGI2(プロスタサイクリン)
ベラプロスト(ドルナー,ケアロード)

作用は弱く,多剤と併用されることが多い.副作用は頭痛,動悸,顔面紅潮.単剤で平均肺動脈圧降下2.8 mmHg.
エポプロステノール(フローラン)
非常に作用が強く生命予後改善のエビデンスがある.中心静脈への持続静注が必要.副作用は顎痛,足底痛,皮膚紅潮,下痢,発疹,血小板減少など.
トレプロスチニル(トレプロスト)
持続静注だけでなく持続皮下注が可能で感染リスクの低下が期待されている.

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療
まずワーファリン.DVT例では下大静脈フィルター.重症例や肺動脈本幹の血栓では肺血栓内膜摘除術や,エビデンスは乏しいがIPAHに準じた薬物療法を行う.

(著作権の関係で図表は 日本循環器学会. 肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_nakanishi_h.pdf を参照)

COPDによる肺高血圧症の治療
基本は在宅酸素療法.肺移植,血管拡張療法,NO吸入,volume reduction surgery, リハビリはエビデンスは下がる.肺高血圧治療薬は換気血流不均衡やシャントを起こしやすいため,賛否あり.

【参考文献】
1. 伊藤 浩, 松原 広己. 肺高血圧症診療マニュアル. 南江堂; 2012.
2. 日本循環器学会. 肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_nakanishi_h.pdf



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by respiresi | 2015-04-23 01:13 | 肺循環 | Comments(0)