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カテゴリ:悪性腫瘍・検診( 23 )

化学放射線療法

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化学療法と放射線療法の併用は 効果は 同時>逐次 .白血球減少は 同時>逐次. 
放射線療法は60Gyを目標に.
化学放射線療法中の白血球減少は,発熱がなければ放射線療法を継続してもよい.GCSFと縦隔領域の放射線療法を併用すると,重篤な血小板減少や肺毒性が出るため併用しない.GCSFを使うなら放射線を一旦中止する.
UFT,VNR,TS-1は放射線治療との併用に向くとされている.
ガイドラインに記載はないが,化学放射線療法終了後2コース行うのが一般的.



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by respiresi | 2015-04-30 21:35 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

放射線治療

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定位放射線治療(SRT:stereotactic radiotherapy),定位手術的照射(SRS:stereotactic radiosurgery),ガンマナイフ

1回照射をSRS,分割照射はSRT.

全脳照射(WBRT:whole brain radiation therapy)
予防的全脳照射(PCI:prophylactic cranial irradiation)


緩和的照射
腫瘍による気管狭窄,上大静脈症候群,脊椎骨転移に伴う症状,無気肺型肺癌,骨転移痛への緩和など.

放射線療法の禁忌
明らかな間質性肺炎では胸部照射禁忌(死亡リスク165倍).


放射線療法の有害事象
1. 放射線肺臓炎
照射から6ヶ月以内に発症し,急な発熱・乾性咳嗽・呼吸困難を呈する.40 Gy以上ではほぼ必発する.胸部XPで照射野に一致したすりガラス影を呈する.WBC,CRP,KL-6,SP-D,拡散能検査を確認する.感染症,癌性リンパ管症,間質性肺炎などの鑑別が必要.

軽症

経過観察

中等症

PSL 1 mg/kg/day2週間継続し312週かけて漸減

重症

mPSL 1000 mg3日間後, PSL 1 mg/kg/day2週間継続し312週かけて漸減

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2. 放射線宿酔
照射直後から全身倦怠感,悪心・嘔吐,食欲不振など. プリンペラン,ナウゼリン,ステロイドを使う.

3. 放射線粘膜炎
口腔・消化管などの粘膜が障害される.照射2週間以降の嗄声,嚥下痛,嚥下障害.アルロイドやアルサルミンを使う.

4. 骨髄抑制
WBC 2000 /μL以下で中止を検討.骨髄抑制にはアンサーを照射開始日以降から照射終了日まで週2回皮下注を使っても良い.

5. 放射線皮膚炎
照射開始後2週間以降に出現する.

6. 全脳照射後の有害事象
脳萎縮,記憶力低下,認知症など.
他に6カ月以降に出現する晩期障害として,皮膚潰瘍,肺線維症,白内障,脊髄症,二次発癌など.



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by respiresi | 2015-04-30 18:48 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

肺の悪性リンパ腫

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MALTリンパ腫(MALToma)

MALTリンパ腫のうち,気道・肺にあるものをBALTリンパ腫とも呼ぶ.症状が乏しく発育は緩徐.CTで気管支周囲の浸潤・結節の他、すりガラス影など様々.縦隔リンパ節腫大や胸水は稀.

肺原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL:diffuse large cell lymphoma)
咳,全身倦怠感,体重減少など.CTで浸潤影や結節影,時に空洞影.

IVL:Intravascular lymphoma
DLBCLの亜型.発熱,全身倦怠感,体重減少など.LDH,sIL-2R高値.CTでは所見なし・網状影・すりガラス影など.PET-CTで肺全体に集積.急速に進行し予後不良.生検は骨髄,ランダム皮膚生検,肺生検など.治療はリツキシマブ併用化学療法.

膿胸関連リンパ腫
かつて行われた結核治療の人工気胸後20~40年で発症するDLBCL.


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by respiresi | 2015-04-29 21:54 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

特殊な肺癌の治療方針

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大細胞神経内分泌癌(LCNEC:Large cell neuroendocrine carcinoma)

大細胞癌の亜型とされているが,他の非小細胞癌よりも予後が悪く,小細胞癌と鑑別が難しい.標準治療は定められていない.非小細胞肺癌として扱われているが,術後補助化学療法は必要であり,しかも非小細胞肺癌の化学療法よりはSCLCの化学療法のほうが効果的である可能性が高いと考えられている.


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by respiresi | 2015-04-29 21:52 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

肺癌の治療方針

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非小細胞肺癌(NSCLCnon small cell carcinoma

小細胞肺癌(SCLCsmall cell carcinoma

腺癌 (Adenocarcinoma)

扁平上皮癌 (Squamous cell carcinoma)

大細胞癌(Large cell carcinoma

57

末梢側

26

喫煙関連

中枢側

3

他の3つに当てはまらない癌が分類される

9

喫煙関連


Performance Status (PS)

0

無症状で社会活動ができ,制限を受けることなく,発病前と同等にふるまえる.

1

軽度の症状があり,肉体労働は制限を受けるが,歩行,軽労働や座業はできる

2

歩行や身の回りのことはできるが,時に少し介助がいることもある.軽労働はできないが,日中の50%以上は起居している

3

身の回りのある程度のことはできるが,しばしば介助がいり,日中の50%以上は就床している.

4

身の回りのこともできず,常に介助がいり,終日就床している


分子診断:EGFR・ALK遺伝子検査
当院ではEGFRは組織または気管支洗浄液など凍結保存検体より検査を行っている.ALKはFFPE(ホルマリン固定パラフィン包埋)標本はIHC法によるスクリーニング,FISH法による確認で,胸?や洗浄液などの細胞診検体はRT-PCR,またはセルブロックでIHC・FISHとしている.

FISHとIHCの検査結果が不一致の場合

(著作権の関係で図表は 日本肺癌学会. 肺癌患者におけるALK遺伝子検査の手引き. http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/366.pdf を参照)


非小細胞肺癌(NSCLC:non small cell carcinoma)の治療方針

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Stage

手術±術後補助化学療法

Stage

手術+術後補助化学療法

StageA

手術+術後補助化学療法

術前・術後化学療法+手術,
化学療法+放射線療法

化学療法 など

StageB

化学療法+放射線療法

化学療法 など

Stage

化学療法


SCLCの治療方針

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LD(Ⅰ期):手術+術後補助化学療法
LD(Ⅰ期以外):化学放射線療法
ED:化学療法


詳細は「日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン http://www.haigan.gr.jp/ を参照


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by respiresi | 2015-04-29 20:07 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

予後

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by respiresi | 2015-04-29 19:43 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

肺癌の病期診断

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胸部~骨盤造影CTと骨シンチ,頭部造影MRI,PET-CT.MRI禁忌例では頭部造影CTで代用.

造影CTの注意点
・Cre 2.0 mg/dl以上では原則として造影剤の使用を避ける.

造影剤腎症リスクスコア

低血圧:5

大動脈内バルーンパンピング法:5

うっ血性心不全:5

75歳以上:4

貧血:3

糖尿病:3

造影剤使用量:1100mlごと)

血清Cre1.5 mg/dl4

05  :7.5

610  :14.0

1116 :26.1

16>  :57.3


(Mehran R, et al. A simples risk score for prediction of contrast-induced nephropathy after percutaneous coronary intervention:development and initial validation.J Am Coll Cardiol; 44: 1393-9, 2004.より引用)


・喘息は重篤な副作用を6~10倍増加させる.活動性の喘息は禁忌で,コントロールされている喘息の場合,有益性が危険性を上回る場合のみ.
・造影剤ハイリスク患者は,非イオン性造影剤で,13時間前にPSL 1mg/kg,7時間前にPSL 1mg/kg,1時間前にPSL 1mg/kg,ジフェンヒドラミン 1mg/kg, H2 blocker.
(第8回相模原臨床アレルギーセミナーより)

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「くしゃみをしたらコードブルー」は有名なアレルギーの標語です.

・糖尿病でビグアナイド系(メトグルコ,メルビン,グリコランなどメトホルミン)を内服している場合,乳酸アシドーシスを起こしやすい.
[当院約束]
1. 通常検査で腎機能正常の場合
検査時からメトホルミン中止.検査後に腎機能正常なら造影後48時間以降にメトホルミン再開.
2. 通常検査で腎機能異常の場合
検査48時間以上前からメトホルミン中止.造影剤投与48時間後に腎機能悪化がなければメトホルミン再開.
3. 緊急検査で腎機能正常の場合
通常と同じ
4. 緊急検査で腎機能異常の場合
・メトホルミン中止.
・水分補給(造影剤投与24時間まで100 ml/hのソフトドリンクの経口摂取か生食輸液
・腎機能,乳酸,血液pHをモニター
・乳酸アシドーシスの徴候(嘔吐,傾眠,上腹部痛,食欲不振,過呼吸,倦怠感,下痢,口渇)に注意.

MRIの注意点
1. 体内金属
[危険なもの]
体内の電子機器(ペースメーカー,埋め込み型除細動器など),動脈瘤クリップ,人工内耳,磁力で装着する義眼,強磁性体を使用している眼瞼スプリングやワイヤ,磁石部分が脱着不可能な義歯,目などの決定臓器に近接する鉄片
[安全な金属]
止血クリップ,腸管吻合のステープラ,通常の歯科治療,整形外科で使用するインプラントや材料,胸骨ワイヤ,人工心臓弁,血管内コイル,ステント,フィルタなど(磁性体は術後6週以上経過していれば安全),針治療,子宮内避妊器具
[その他注意を要するもの]
刺青・アートメーク・メークアップ・ニトロダームは取っておく.
ペースメーカーはMRI対応のものもある.

2. 腎性全身性線維症
長期透析が行われている終末期腎障害,非透析例でGFRが30 mL/min/1.73m2未満の慢性腎不全,急性腎不全の場合は,
原則としてガドリニウム造影剤を使用すべきでない.皮膚の硬化,腫脹,疼痛,四肢の拘縮をきたす.


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by respiresi | 2015-04-29 19:35 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

肺癌の検査(画像以外)

喀痰細胞診
検出感度は36~40%.良性炎症でも異型が出ることがあり確定診断ではない

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腫瘍マーカー
肺癌の組織系推定,治療効果の補助に用いる.保険診療上,3項目(CEA・CYFRA・ProGRP)を測定することが多い.

感度

偽陽性

CYFRA

4165

間質性肺炎

SCC

27

NSE

47

溶血

ProGRP

45

腎障害(数百程度まで)

CEA

47

加齢,喫煙(1ケタまで)

SLX

31

CA19-9

間質性肺炎,気管支拡張症


腫瘍マーカーが軽度上昇で,胸部CTが正常のとき,禁煙で低下しないか,他臓器に癌がないか(便潜血,消化管内視鏡など),腎障害がないかを確認する.
原発不明であれば,胚細胞腫瘍(AFPβ-hCG),甲状腺癌(サイログロブリン),前立腺癌(PSA),卵巣癌(CA125)を確認.
また,全身CT.頸部リンパ節発症の場合は頭頚部CTと頭頚部MRI.それでも原発巣が特定できなければPET-CT.女性の場合,マンモグラフィ,乳腺エコー,MRIなど.
比較的予後の良い胚細胞腫瘍,産婦人科癌,前立腺癌,頭頸部扁平上皮癌,扁平上皮癌の鼠径リンパ節転移,神経内分泌腫瘍などを見落とさないように検索していく.





肺癌の確定診断

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感度

合併症

気管支鏡

中心型76100%

末梢型4080%

出血(0.15%

気胸(0.14%

CTガイド下肺生検

7595%

気胸(1525%),出血(26%),空気塞栓(0.4%),腫瘍播種(0.4%

胸腔鏡

手術

ほぼ100%

手術死亡率(00.5%),無気肺,肺炎,エアリークなど(39%


擦過・洗浄・胸水・穿刺吸引細胞診は確定診断となる.
結果説明では,No evidence of malignancyでも,目的の組織が取れていない可能性があることを説明しましょう.


免疫染色および遺伝子検査による診断

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免疫染色では感度と特異度の組み合わせで原発巣を推察することになる.例えばTTF-1は肺原発で感度91%, 特異度98%(Dennis JL, Hvidsten TR, Wit EC, Komorowski J, Bell AK, Downie I, et al. Markers of adenocarcinoma characteristic of the site of origin: development of a diagnostic algorithm. Clin Cancer Res. 2005; 11:3766-3772.)で,いくつか組み合わせて推察するが,難しい場合も多い.


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by respiresi | 2015-04-27 22:18 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

肺癌ガイドライン

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ガイドライン

抗癌剤の有害事象が必発するために,エビデンスに非常に重きを置く領域.類似薬でも,根拠論文の違いで推奨度の差が出る.日本のガイドラインは近年は改訂が盛んになった.海外ではNCCNガイドラインなどがある.
発熱性好中球減少症は日本癌治療学会からのG-CSF適正使用ガイドラインと,日本臨床腫瘍学会の発熱性好中球減少症診療ガイドラインの2つが混在している.

全脳照射など,日本と海外で明らかに推奨度が違うものもある

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by respiresi | 2015-04-27 21:58 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)

画像における良悪性の推定

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CTで悪性を示唆する所見
Spicula・棘形成(辺縁から放射状にのびる線状影),辺縁の凹凸,胸膜陥入像,ノッチング・分葉状,血管の引き込み像,増大傾向(倍加時間が1カ月~2年),偏在性の石灰化,多発散在性石灰化,造影剤静注後にCT値が15HU以上上昇(感度98%,特異度58%).
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CTで良性を示唆する所見
20 mm未満,びまん性石灰化,層状の石灰化,細長い,周囲に衛星結節がある,周囲の気管支や血管が曲線的に入る(円形無気肺のcomet tail sign)


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by respiresi | 2015-04-27 21:27 | 悪性腫瘍・検診 | Comments(0)