ピクトグラムでわかる呼吸器内科

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カテゴリ:COPD・気管支喘息( 9 )

レジデントのための気管支喘息のキホン

喘息予防・管理ガイドラインが分厚くてどこから読んだらいいのか分からないレジデントに.まずは概要をつかんでから読んでみましょう.


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by respiresi | 2016-04-23 09:20 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

気管支喘息発作のキホン

院内勉強会のスライドです.
当院での対応法の一つです.

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by respiresi | 2016-04-14 00:17 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

吸入指導

COPD・気管支喘息の吸入指導の勉強会.
参加者向けのスライドです.
http://www.slideshare.net/k-kajiwara/2014-59989515
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吸入ステロイド
SABA: Short-acting Beta-Agonists
LABA: Long-acting Beta-Agonists
SAMA: Short-acting muscarinic antagonist
LAMA: Long-acting muscarinic antagonist
咳喘息とアトピー咳嗽吸入ステロイド薬(ICS: inhaled corticosteroid)
DPI (dry powder inhaler)
p-MDI (pressurised metered dose inhaler)
ネブライザー
インチェック
エアロチャンバー plus
BIS(budesonide inhalation suspension)




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by respiresi | 2016-03-25 09:24 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

COPD レジデント勉強会2015

院内の研修医向けの勉強会のスライドです.
講義を受けた方のためのものです.
http://www.slideshare.net/k-kajiwara/copd-2015
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by respiresi | 2016-02-23 17:53 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

アレルギー免疫療法

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アレルゲン免疫療法(減感作療法)皮下免疫療法(SCIT: subcutaneous immunotherapy)から舌下免疫療法(SLIT: sublingual immunotherapy)への移行
シダトレン液(2014. スギ抗原 鳥居薬品)
ミティキュア錠(2015. ダニ抗原 鳥居薬品)
アシテア錠(2015.ダニ抗原 塩野義製薬)symptom score, medication score


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by respiresi | 2016-02-20 23:25 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

気管支喘息発作

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1. まず問診
いつからか,どの程度動けるか,現在の治療薬,喘息の入院歴,既往歴(特に心・肺疾患),薬物アレルギ―(特に解熱剤)など. 問診できなければ,会話困難で大発作以上


2. 明らかな喘息でなければ,喘息以外の喘鳴の鑑別.
「喘鳴の鑑別」の項を参照


3. 重症度に合わせて発作の治療
β2刺激薬吸入を使う場合
・ メプチンユニット0.3ml, 生食1ml を20分ごとに繰り返す.著しい頻脈なら使用しない.
・ メプチンエアー,メプチンクリックヘラー,サルタノールインヘラーを1~2吸入
患者さんが持参していないか聞いてみよう

テオフィリン薬を使う場合
・アミノフィリン(250) 1A +生食 250 ml div
最初の半量を15分で入れ,残りを45分で入れる.ただし,テオフィリンが1日600 mg以上投与されている場合や,テオフィリン血中濃度が 8 μg/ml以上のときは,半量以下に減量する.
※ 当科では時間外はテオフィリンは測れない

ステロイド点滴を使う場合
・ リンデロン 4~8 mg + 生食100 ml div
コハク酸エステルは緩徐に静注すればほぼ安全だが,救急外来は大混雑するので,もし点滴が予定より早く落ちても問題にならないようリンデロンを勧めている(fail safeとして)

エピネフリン皮下注を使う場合
・ボスミン0.1~0.3 ml皮下注
虚血性心疾患,緑内障,甲状腺機能亢進症は禁忌.脈拍>130 /minなら使用しない.不整脈や心停止の可能性があるため必ずモニターする.心不全と鑑別がつかなければエピネフリンは避ける.

酸素吸入を行う場合
SpO2 95%を保つように酸素投与.酸素投与が必要な場合は中発作以上であり,気管挿管の可能性も考えておく.NPPVでは挿管のタイミングを逸しやすく,吸痰しづらい.抜管できる可能性が高く,挿管の時機を逸しないように.
抗ヒスタミン薬,去痰薬は発作時には効かない

(著作権の関係で,図表は日本アレルギー学会. 喘息予防・管理ガイドライン. 恒陽社; 2012: 144.を参照)

受診に来る場合はSTEP2以上が多いので,帰宅する場合にはPSL 0.5 mg/kg 2~4日間 をお勧め


【参考文献】
1. 日本アレルギー学会. 喘息予防・管理ガイドライン. 恒陽社; 2012.
2. 滝澤 始. 喘息治療薬の考え方, 使い方. 中外医学社; 2011.
3. 近藤 直実, 松井 永子. 日常診療にすぐに活かせる喘息・アレルギーのテーラーメイド治療. 診断と治療社; 2013.


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by respiresi | 2015-04-19 01:40 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

気管支喘息(BA:Bronchial Asthma)安定期

ガイドライン
喘息は,いかにアドヒアランスを向上させるかと,各々の患者に合った治療薬を選ぶか、生活習慣を指導するかが難しい領域. 日本アレルギー学会のほか,生活指導を中心とした公益財団法人 日本アレルギー協会,独立行政法人 環境再生保全機構などの資料がが参考になる.国内のガイドラインは詳細な記載が特徴.海外ではGINAガイドラインがあり、概ね同じだがややコントロールが緩い傾向にある.

気管支喘息安定期の治療
STEP 1  喘息の診断

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喘息の診断基準はなく,これらの目安から総合的に診断する.
1. 発作性の呼吸困難,喘鳴,咳(夜間,早朝に出現しやすい)の反復
2. 可逆性気流制限:自然に,あるいは治療により寛解する。PEF値の日内変動20%以上,β2刺激薬吸入により1秒量が12%以上増加かつ絶対量で200 mL以上増加
3. 気道過敏性の亢進:アセチルコリン,ヒスタミン,メサコリンに対する気道収縮反応の亢進
4. アトピー素因:環境アレルゲンに対するIgE抗体の存在
5. 気道炎症の存在:喀痰,末梢血中の好酸球数の増加,ECP高値,クレオラ体の証明,呼気中NO濃度上昇
6. 鑑別診断疾患の除外:症状が他の心肺症患によらない(特にうっ血性心不全,COPDなど)


【まずコレ】

「問診票 アレルギー」(当院カルテ 文書作成にあり)

採血(一般,生化学,IgE),胸部XP,呼気NO,胸部XPで肺に異常影がないのを確認してから気道可逆性検査,喀痰好酸球,吸入薬の初回処方時の吸入指導,患者教育

【さらに精査するとき】

IgE RAST,喀痰好酸球(高張食塩水吸入),CTPIF(インチェック),プリックテスト


気道可逆性試験
① 1~2日前より喘息の治療薬を中断
② 呼吸機能検査
③ メプチン0.3~0.6 ml吸入
④ 15~30分後に2回目の呼吸機能検査
⑤ 1秒量が200 ml以上かつ12%改善すれば陽性

誘発喀痰
生食または3~10%高張食塩水+メプチン吸入で採痰

呼気NO
喀痰,BALF,組織の好酸球数と相関し,好酸球性気道炎症を反映する.喘息患者では気道のNOS(一酸化窒素合成酵素)が多いとされる.22~37 ppb以上で喘息の可能性が考えられる.

気管支喘息の病型
アトピー型はアトピー性皮膚炎や花粉症の合併など環境アレルゲンに対する特異的IgE抗体が存在する.非アトピー型は成人発症に多い.アトピー型はメディエーター遊離抑制薬やヒスタミンH1受容体拮抗薬が有効.

アレルゲン・IgE RAST
感度の高い順に,皮内テスト>プリックテスト>CAP-RAST>RAST.
鳥居薬品の試薬を用いたプリックテストが標準的だが,RASTは代替手段として有用.臨床症状と関連のない陽性結果は,偽陽性を疑う.

室内アレルゲン
 ハウスダスト,ダニ,ゴキブリ
 動物(ネコ,イヌ,ハムスターなど)
 真菌(ペニシリウム,アスペルギルス,アルテルナリア,カンジダ,クラドスポリウム)
屋外アレルゲン


ハンノキ,スギ,ヒノキ、イチョウ,シラカンバ

晩春~夏

カモガヤ,ハルガヤ,イネ,オオアワガエリ

ブタクサ,ヨモギ,カナムグラ


アスピリン喘息
非アトピー型の難治性喘息で アスピリンやNSAIDsの内服,注射,外用薬の使用から1時間以内で喘息発作を起こす.30~40歳代に発症し,慢性鼻炎,慢性副鼻腔炎,嗅覚低下,鼻茸を合併することが多い.
コハク酸エステル(ソルメドロール,ソルコーテフ,水様性プレドニン)静注で喘息を増悪させやすく,1~2時間以上かけて点滴するか,リン酸エステル(リンデロン)点滴か内服ステロイドを使う.注意しながら使える解熱薬は,カロナール,ソランタール,セレコックス,モービックなど. アセトアミノフェン,塩基性NSAIDs,COX2阻害薬は添付文書で禁忌でも,ガイドラインでは使用可能.

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STEP 2 喘息の治療ステップ
未治療患者の治療ステップ
初発の喘息は症状の頻度を元に治療ステップを決める.

(著作権の関係で,日本アレルギー学会. 喘息予防・管理ガイドライン. 恒陽社; 2012: 131.を参照)

治療ステップの大雑把なポイント

治療ステップ1

低用量のICSLTRA

できればICSだが,無理ならLTRAで代替する.

治療ステップ23

ICSを増量し,LTRALABA,テオフィリンを追加していく.

コンプライアンスと効果からICS/LABA合剤を推奨.

治療ステップ4

高用量のICSでもコントロールできないと,高価な抗IgE抗体や,副作用の多い経口ステロイドを使わざるを得なくなってくる.

アトピー素因あり

治療ステップにかかわらず抗アレルギー薬を併用



気管支喘息での吸入薬の役割

吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid:ICS)
発作の予防.治療の主体.

長時間作用性吸入β2刺激薬(Long Acting β2 Agonist:LABA)
安定期の気管支拡張.ICS/LABA合剤でさらに肺機能改善.

短時間作用性吸入β2刺激薬(Short Acting β2 Agonist:SABA)
発作時の気管支拡張.

長時間作用性抗コリン薬(Long Acting Muscarinic Antagonist:LAMA)
安定期の気管支拡張(エビデンスはLABA>LAMA)
まだガイドラインに載っていないが,スピリーバは喘息適応になり追加で上乗せ効果が期待できる

短時間作用性抗コリン薬(Short Acting Muscarinic Antagonist:SAMA)
発作時の気管支拡張(エビデンスはSABA >> SAMA)

※ 内服よりも有害事象が少ない
シムビコートはSABAの代わりに使うことも可能(SMART療法)

STEP 3 コントロールの評価
コントロール良好なら現在の治療の継続,あるいは3~6ヵ月良好ならステップダウンを考慮する.コントロール不十分・不良なら1~2段階ステップアップ.

STEP 4  患者教育

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病状説明書を使って
成人の気管支喘息は,まず治らない.喘息が治るのは小児で60%,成人で10%程度とされている.途中で治療をやめると再燃する可能性が高い.
喘息の目標は,治癒ではなく健常者と同じ生活をすること.
発作時にSABAだけ使って,定期のICSを使わない患者は喘息死のリスクが高い.
毎日のICSを使わないと気道炎症は抑えられない.ICSはすぐに効いた感じがしないことが多く,十分な説明が必要.

喘息カードを使って

アスピリン喘息は他院で湿布や解熱薬を処方されてしまうと危険なので,喘息カードに明記しておく.
あらかじめ安全に使える感冒薬を処方しておく.
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公益財団法人 日本アレルギー協会,独立行政法人 環境再生保全機構などの資料を使って
室内ダニ,スギ花粉,ペット抗原の回避について,生活環境を整えることで喘息の改善を目指す
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喘息日誌やピークフローメーターを用いて
自身で病状を管理できるようにする.

薬局での吸入指導で
吸入薬を適切に使用できるようにする

5. 喘息が増悪した際のアクションプランを徹底する.
(例)
PEF 80%以上 現在の治療を継続
PEF 50~80% メプチンエアーを2吸入,PSL内服して改善なければ病院へ
PEF 50%以下 メプチンエアーを2吸入,PSL内服してすぐに病院へ

STEP 5 気管支喘息の長期管理がうまくいかない場合
1. 抗原に暴露され続けていないか,喫煙していないか
2. 服薬コンプライアンスは良好か,吸入手技ができているか
3. 好酸球性肺炎,アレルギ―性気管支肺アスペルギルス症(IgE↑, アスペルギルス抗体陽性),アレルギ―性肉芽腫性血管炎・EGPA(MPO-ANCA陽性),気管支瘻(痰が100 ml以上)など特殊な病態でないか
4. β遮断薬が入っていないか(カルベジロールはビソプロロールに変更)
5. COPDを合併していないか
6. 胃食道逆流を合併していないか
7. 鼻炎の合併がないか
8. 吸入薬は本人に合ったものか



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by respiresi | 2015-04-19 01:33 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

禁煙治療

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ガイドライン

各学会合同で作成された「禁煙治療のための標準手引き書」がお勧め.

※ 当院は2015年4月現在,当院職員と当科に通院中の患者さんのみで試験運用中で,徐々に各科に拡大予定です.

【まずコレ】

「ニコチン依存度テスト(TDSTabacco Dependence Screener)」(当院カルテ 文書作成にあり)

具体的な治療については,「禁煙治療マニュアル」(当院カルテ 文書作成にあり)を

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離脱症状
イライラ,抑うつ,落ち着きのなさ,集中困難,食欲亢進,喫煙欲求など.2~4週間程度で軽快するが,食欲亢進,喫煙欲求,便秘は持続しやすい.


呼気CO
半減期は3~5時間で,非喫煙者は7 ppm以下.1日の喫煙本数との関連がある.

術前禁煙
喫煙者の肺癌手術は,術後合併症が非喫煙者に比べ約2倍と有意に多い.
(末光 隆一, ほか. 喫煙者肺癌患者の周術期合併症の検討. 日本禁煙学会雑誌; 5: 50-58, 2010.)

※ タバコで手術の合併症が増えると分かっているのに止められない患者さんは,手術を行える程度の病状への理解が得られているのか心配になる.いくら合併症を減らす努力をしても,患者さんに禁煙を頑張る意欲がないと難しい・・・.

禁煙後の変化
1~2ヶ月 慢性気管支炎の症状(咳,痰,喘鳴)が改善
1年 mild to moderate COPDで肺機能が改善
5年 肺機能の低下速度が非喫煙者のようになる
5~9年 肺癌のリスクが喫煙継続者に比べ低下
10~19年 肺癌のリスクが喫煙継続者に比べ70%以上低下
(Brunnhuber K, et al. Putting evidence into practice:Smoking cessation, 2007)

禁煙治療
医療用医薬品はニコチンパッチとバレニクリン.薬局で買える一般用医薬品はニコチンガム、ニコチンパッチ.
禁煙に失敗した場合,保険診療は初回算定後1年以上空けないと再開できない

バレニクリン(チャンピックス)
ニコチン性アセチルコリン受容体に結合して喫煙による満足感を抑えて離脱症状も軽減する.禁煙率が2.3倍高まる.3割負担で19,000円程度.Ccr<30で0.5 mg1日1回で開始し必要に応じて0.5 mg1日2回に増量.嘔気,頭痛,不眠,鼓腸など.稀にめまい,意識障害が出るため運転は避ける.嘔気予防のため食後にコップ1杯の水・ぬるま湯で服用.禁煙開始日の1週間前から服用開始.


13

47

禁煙開始

8日~12

まだ吸いたい

1T/1×

2T/2×

2T/2×

追加で12

(保険適応外)



ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)
ニコチン離脱症状を和らげる.禁煙率が1.7倍高まる. 3割負担で13,000円.禁忌は不安定狭心症,発症後3ヶ月以内の心筋梗塞,重篤な不整脈など.皮膚発赤は貼付部位を毎日換え,抗ヒスタミン剤やステロイド外用剤を使う.不眠は朝に貼る.ニコチン過量症状(頭痛,めまい,嘔気,動悸,冷汗)が出たらパッチを剥がす.初回投与は1日10~15本でTTS 20,1日5本以下でTTS 10とする. 医療用では24時間貼付できるが,一般用では16時間貼付して就寝時にはがす.


14週め

56週め

78週め

まだ吸いたい

TTS 30

TTS 20

TTS 10

TTS 10 2週間追加


ニコチンガム
一般医薬品で保険適用外で薬局で購入頂く.ニコチン離脱症状を和らげる.1回の使用量は1個で,ピリッとした味を感じるまでゆっくり15回程度咬み,ほほと歯ぐきの間にしばらく置いておくことを、約30~60分間かけて繰り返す.最初の1ヵ月間は1日4~12個で24個を限度.

【参考文献】
1. 谷口 千枝. 事例で学ぶ 禁煙治療のためのカウンセリングテクニック. 看護の科学社; 2009.
2. 日本呼吸器学会. 禁煙治療マニュアル. メディカルレビュー社; 2009.
3. 日本循環器学会, 日本肺癌学会, 日本癌学会, 日本呼吸器学会. 禁煙治療のための標準手引き書 第5版. 2012. http://www.j-circ.or.jp/kinen/anti_smoke_std/pdf/anti_smoke_std_rev5.pdf
4. J-STOP(Japan Smoking cessation Training Outreach Project). eラーニング指導者トレーニングプログラム.
5. 日本循環器学会. 禁煙ガイドライン(2010年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010murohara.h.pdf


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by respiresi | 2015-04-18 00:53 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)

COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease

ガイドライン
国内のガイドラインは段階的に薬剤を追加していく記載.海外のGOLD(The Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)ガイドラインは症状や肺機能によるカテゴリー別の治療薬の選択が記載されている.

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診断
喫煙歴,慢性咳嗽,痰,呼吸苦があればCOPDを疑い,気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーでFEV1.0%が70%未満であればCOPDと診断する.気管支喘息は吸入ステロイドが著効するので鑑別が重要だが,COPDでも気道可逆性試験陽性はあり得るので,総合的に判断する.喘息とCOPDのoverlap(ACOS:Asthma COPD Overlap Syndrome)も多い.

違和感のあるCOPDを見たら,稀な疾患かもしれない
若年COPD,家族性気胸 ⇒ Langerhans細胞組織球症
若年女性,非喫煙者 ⇒ リンパ脈管筋腫症, α1アンチトリプシン欠損症

【まずコレ】

採血(一般,生化学),胸部XP,胸部XPで肺に異常影がないのを確認してから呼吸機能検査,吸入薬を初回処方時に吸入指導,禁煙指導

【さらに精査するとき】

禁煙治療,動脈血ガス,気管支喘息の検査(喀痰好酸球,呼気NO,気道可逆性検査,IgEIgE RAST),CTPIF(インチェック),ECG,心エコー,BNP,パルスオキシメトリー


気腫があればCOPDではなく,気腫があっても肺機能が良好でCOPDではない,気腫がなくてもCOPDということは多々ある.

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重症度
COPDかどうかはFEV1.0%(最初の1秒に何%吐けたか)で判別し,重症度は%FEV1.0(健康な人に比べてどれくらいか)で判別する.
※ 当院の肺機能検査の読み方は以下の通り

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Ⅰ期

FEV180

Ⅱ期

50%≦%FEV180

Ⅲ期

30%≦%FEV150

Ⅳ期

FEV130


一秒量700 ml前後がHugh JonesⅣ度とほぼ同等

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CAT(COPD Assessment Test)
10点以上はハイリスク.
GlaxoSmithKlineのホームページを参照http://www.catestonline.org/english/index_Japan.htm


COPD安定期の治療
COPDに有効な薬は限られており,禁煙やHOT,NPPVのコンプライアンスをいかに遵守してもらうかという領域.
世界的にはGOLDが用いられ,日本での有用性やCATのカットオフ値などの学会報告はあるが,定まった見解はない.

PDE4阻害薬は本邦未発売.

著作権の関係で、図は「日本呼吸器学会. COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版. メディカルレビュー社; 2013: 64」を参照

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GOLD2015 より引用http://www.goldcopd.org/uploads/users/images/download_this_document.gif

GOLD Bは呼吸機能が良い割に症状が強いので,心疾患などの合併を疑う.

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インフルエンザワクチン
ニューモバックス(肺炎球菌ワクチン)

長時間作用性吸入β2刺激薬(Long Acting β2 Agonist:LABA)
気管支拡張.自覚症状の改善.

長時間作用性抗コリン薬(Long Acting Muscarinic Antagonist:LAMA)
気管支拡張.自覚症状の改善.

吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid:ICS)
急性増悪の予防
(気管支拡張効果は示されていない)

短時間作用性吸入β2刺激薬(Short Acting β2 Agonist:SABA)
増悪時の気管支拡張.

短時間作用性抗コリン薬(Short Acting Muscarinic Antagonist:SAMA)
増悪時の気管支拡張(エビデンスはSABA >> SAMA)

※ 内服よりも有害事象が少ない

LAMAとLABAは気管支拡張の上乗せ効果が示されている

メチルキサンチン
テオドール,テオロング,ユニフィル,ネオフィリン
[薬理] 気管支平滑筋弛緩,抗炎症作用
[副作用] 至適血中濃度は 5~15 μg/ml.
過量で頭痛,痙攣,動悸,嘔気,下痢が出る.

喀痰調整薬
ムコダイン,ムコソルバンL

鎮咳薬
推奨されない

リハビリ
運動療法(下肢・持久力),呼吸筋訓練,栄養指導,口すぼめ呼吸,体位ドレナージ

COPD急性増悪の治療

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1)NPPVや挿管の適応があるか
  ⇒ 他項を参照 
2)感染の合併
起因菌は肺炎球菌,モラキセラ,レジオネラが多い.
3)気管支拡張剤
まずSABA吸入.SAMA,アミノフィリン点滴も考慮.
4)右心不全の合併は?
BNP 500 pg/ml 以上で心不全を強く疑う.100 pg/ml以下で心不全は否定的.右心不全徴候(頚静脈怒張や四肢浮腫)や心エコーで評価.右心不全合併には利尿薬.
5)ステロイドの併用
経口PSL 30~40 mg/dayを10~14日間.重症例では静注やPSLミニパルス.

【参考文献】
1. 日本呼吸器学会. COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版. メディカルレビュー社; 2013.
2. The Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease (GOLD). http://www.goldcopd.org/


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by respiresi | 2015-04-18 00:36 | COPD・気管支喘息 | Comments(0)